PCR検査無料事業で不正　都から約5億3000万円詐取未遂　6人を逮捕　別人の“つば”で人数水増しか

新型コロナの無料検査事業をめぐり、検査件数を水増しして東京都から補助金5億円以上をだまし取ろうとしたとして、会社役員の男ら6人が逮捕されました。

詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、▼川崎市多摩区の会社役員・上嶋大輔容疑者（40）▼川崎市高津区の会社員・遠藤英和容疑者（47）、▼東京・調布市の会社員・宮崎峻容疑者（41）、▼世田谷区の会社員・安藤陽平容疑者（40）、▼世田谷区の会社員・小林大祐容疑者（38）、▼東京・墨田区の会社員・高橋礎容疑者（50）の6人です。

上嶋容疑者ら6人は去年8月、中野区や府中市など4か所の検査所で行ったPCR検査と抗原検査の件数を水増しして都に報告し、補助金およそ5億3000万円をだまし取ろうとした疑いがもたれています。

警視庁によりますと、上嶋容疑者らは大阪市の医療法人から業務委託を受け、安藤容疑者の不動産会社の顧客名簿などの氏名を悪用して人数を水増ししたうえ、スタッフのつばや水を検体として提出していたということです。

去年6月ごろ、警視庁に情報提供があり、東京都の調査で不正が発覚し、補助金は交付されませんでした。

無料検査事業はすでに終了していますが、1件につきPCR検査で最大1万1500円、抗原検査で最大6000円の補助金が交付される仕組みになっていました。

上嶋容疑者らの申請額はあわせておよそ12億8000万円にのぼるということで、警視庁は不正の有無を捜査しています。