大岡越前「こどもの腕を一本ずつ持ち、それを引っ張り合いなさい。勝った方を母親と認めよう。」
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1: 名無し募集中。。。 2019/09/22(日) 16:11:31.62 0
ある所に子供がいました。
子供の母親は一人ですが、どういうわけなのか、母親を主張する女子が二人いました。
双方共に「わたしこそがこの子の母親よ」と、頑として引かない様子です。
二人の争いはとうとう収まらず、大岡越前の奉行所でついに白黒付ける事になりました。
大岡越前は二人にこう提案しました
『その子の腕を一本ずつ持ち、それを引っ張り合いなさい。
勝った方を母親と認めよう。』
その言葉に従い、二人の母親は子供を引っ張り合いました。
当然ながら引っ張られた子供はただではすみません。たまらず「痛い、痛い!」と叫びました。
すると、その声を聞いて哀れに思ったのか、片方の母親が手を離してしまいます。
引っ張り合いは終わり、引っ張りきった方の母親は子供を嬉々として連れて行こうとします。
が、大岡越前はこれを制止します。
『ちょっとまて、その子は手を離したこちらの母親のものだ』
引っ張りきった方の母親は納得がいきません。なんせ、自分は引っ張り合いに勝っているのですから。
当然、こちらの親は食い下がりました。しかし大岡越前は
『わたしは「引き寄せた方が勝ち」などとは言っていない。
それに、本当の親なら、子が痛いと叫んでいる行為をどうして続けられようか』
と言いました。
大岡越前は、母の持つ愛情をしっかり見切ったのでした。
これにて一件落着。
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子供の母親は一人ですが、どういうわけなのか、母親を主張する女子が二人いました。
双方共に「わたしこそがこの子の母親よ」と、頑として引かない様子です。
二人の争いはとうとう収まらず、大岡越前の奉行所でついに白黒付ける事になりました。
大岡越前は二人にこう提案しました
『その子の腕を一本ずつ持ち、それを引っ張り合いなさい。
勝った方を母親と認めよう。』
その言葉に従い、二人の母親は子供を引っ張り合いました。
当然ながら引っ張られた子供はただではすみません。たまらず「痛い、痛い!」と叫びました。
すると、その声を聞いて哀れに思ったのか、片方の母親が手を離してしまいます。
引っ張り合いは終わり、引っ張りきった方の母親は子供を嬉々として連れて行こうとします。
が、大岡越前はこれを制止します。
『ちょっとまて、その子は手を離したこちらの母親のものだ』
引っ張りきった方の母親は納得がいきません。なんせ、自分は引っ張り合いに勝っているのですから。
当然、こちらの親は食い下がりました。しかし大岡越前は
『わたしは「引き寄せた方が勝ち」などとは言っていない。
それに、本当の親なら、子が痛いと叫んでいる行為をどうして続けられようか』
と言いました。
大岡越前は、母の持つ愛情をしっかり見切ったのでした。
これにて一件落着。